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◆病気にならない生き方 〜ミラクルエンザイムが寿命を決める〜

新谷弘実・著/サンマーク出版/1,680円
この新谷弘実先生という方は、大腸内視鏡によるポリープ切除術を世界で、初めて開発したパイオニアで、過去30年間に日本とアメリカで25万人の胃腸内視鏡検査と10万例に及ぶポリープ切除を成功させた世界的権威です。

新谷先生は、実際の患者さんの胃や腸の内視鏡映像を見ているうちに、健康な人とそうでない人には「胃相」や「腸相」が違うことがわかったそうです。

そして胃・腸の病気になる人の多くが、肉、牛乳、乳製品中心の生活をしていて、野菜や果物などの酵素、ミネラル、ビタミンが豊富に含まれているものは極端に食べていないという共通点を見つけたのだそうです。

この新谷先生、医者であるにもかかわらず「必要以上に医者には行くな」とか「医者の出す薬は飲むな」とか平気で言う人なんですよ。

で、今まで正しい健康法として認知されてきた
「健康のためにヨーグルトを食べている。」
「毎日牛乳を飲んでいる。」
「くだものは太りやすいので、ビタミンはサプリメントでとっている。」
「ごはんやパンは太りやすいので、炭水化物はなるべく減らしている。」
「高タンパク、低カロリーの食事を心がけている。」
「水分はカテキンの豊富な日本茶でとっている。」
「水道水は塩素が入ってるので、抜くために一度沸騰させてから飲んでいる。」
などといった事は全て胃相・腸相を悪くする原因になるなんだそうな。

そして、新谷先生は「人間の体にある全ての酵素はミラクルエンザイムと呼ばれる元になる酵素が様々に変化しているのではないか」という仮説の元、それらの酵素を上手に活用し、補給してあげることで恒常性維持機能を高める事ができると考えておられるようです。

この事は酵素栄養学を確立したエドワード・ハウエル博士の食物酵素理論を基にしていると思われますが、単なる机上の理論ではなく、実際の患者さんとその食生活を見続けてきた実体験から導き出したその理論は納得し得る物ばかりでした。

現実問題として酵素栄養学そのものに否定的な医学者や科学者が多い中、世界最高峰のドクターである新谷先生がそれを支持・実践して、尚且つきちんと結果を出しているという事が何より素晴らしいと思います。

いくら難しい勉強して知識をつけてもそれは誰かの説いた学説にすぎません。

ノートの上での計算式なんかじゃなく、実践をして経験したり体験した人でなければ、その理論が本当に正しいのかそうでないかの判別も実証もできないと私は考えます。

どこかの映画の台詞ではありませんが「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてんだ!」ということでしょうね。

実践してきた現場の意見というのは本当に重みが違います。
そういった意味では本当に意味のある貴重な一冊だと思います。

本書には西洋医学を根幹から揺さぶるような記述もありますが、内容的には非常に読みやすくまた、予防医学という面からも是非一読して頂きたい本です。