細川店長のつぶやき日記
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12月26日のつぶやき
12/26(Tue)

なんだか今年もクリスマス気分に浸る事は無く、巷のファミリーやカップル達が楽しげにシャンパンを傾ける夜に甘酒飲んで悦に浸っていた細川店長でゴザイマス。

なにせ去年の我が家のクリスマス・イブの晩餐は
麻婆豆腐でした。
そして今年のクリスマス・イブの晩餐は
カレーでしたっ。

くそ〜、、、嬉しそうにケンタのパーティーバレル持って歩いてる奴見ると無性に負け組み感が高まるのは私だけでしょうか(笑)

アイアムジャパニーズ!サンタさんなんていないのさっ!(号泣)

ま、そんな愚痴はさておき・・・。

前回、私が「鏡の法則」の本を紹介した時に、

≫親に思いをはせることっていっぱいありますものね
≫親の子を思う気持ちって本当に大きいんだなって思うことも度々あります。

って言ってたと思うんですが、その思いを強く感じたある日の出来事をお話しようかと思います。

それは去年のこと、私の父が階段を踏み外して背中から落ち、背骨を破砕骨折するという重傷を負ってしまったことがありました。

その一報を受け、私は慌てて実家の栃木まで車を走らせました。

駆けつけてみると、さすがに痛がってはいるものの、想像していたよりもしっかりとしていたので、逆にホントに粉砕骨折してんのかな〜なんて思ったくらいでした。

どうやら奇跡的に神経系を全く損傷していなかったらしく、半身不随の危険性も無いとの事で、本当に不幸中の幸いが重なった形となりました。

しかし、背骨の破砕骨折ですから、決して楽観視できるものではありません。

お医者さんのいう話ですと、安静にしていれば自然と骨が再生されるとのことでしたが、その場合、多少曲がって固まってしまい、年老いた頃に背中が大きく丸まったり痛みが出たりする可能性が高いということでした。

後々の事を考えると、できれば手術をしたほうが経過はよいと説明を受け、あまり体にメスを入れたがらなかった父でしたが、後々出てくる後遺症のことを考えて、思い切って手術の道を選択しました。

最初は破砕した骨を組み直し、チタンプレートで固定するという術式で手術が行われる予定でしたが、予想以上に骨が細かく砕けていた為に、急遽、骨盤の一部を切り取り、背骨の形に整形したものを当てがって固定するという腰骨と背骨の2つの手術を同時に行うという大手術になってしまいました。

幸い手術は無事成功しましたが、病室に戻った父の痛々しい姿を見て、何ともいたたまれない気持ちで一杯でした。

そしてやがて麻酔も切れ、意識が戻った時、普段、一切泣き言を言わない父が、「痛ぇ・・・痛ぇ・・・」と言っていたのを傍らで見て、涙が溢れそうになりました。

腰と背中を切り開いて、更に骨を切ったり削ったりした大手術の後ですからその痛みたるや想像も出来ないほどだったに違いありません。

激痛に顔を歪ませる父を見て、本当は退院できるまで側に居たかったのですが、手術も成功し、後は術後の経過を見るだけと言う事でしたので、私も仕事に戻るべく、父に言葉をかけて神奈川に帰る事にしました。

「それじゃ、お父さん・・・俺、帰るね」

そう声をかけた時、父が発した言葉に私は耳を疑いました。

「普充・・・お米はまだあるのか?・・・無かったら持って行け・・・」

おとーちゃんお米の話してる場合ちゃうやん!・・・と、思わず突っ込み入れそうになりましたよ。

激痛で意識も混濁しているはずなのに、自分の体の事より息子の家のお米を心配するなんて・・・驚きのあまり、一瞬固まってしまいました。

それまで私は 父のことを決して嫌いではありませんでしたが、普段は物静かで、あまり冗舌ではありませんでしたし、その割りにカッとなると語気を荒げる一面もありましたので、チャカチャカしている私とはなかなか心底馴染めない部分も正直ありました。

でも、この一軒と帰り際の言葉で、父の深い愛情とその愛情の形というものを痛いほど感じる事が出来ました。

もし私が父と同じ状況だった時、果たして父と同じような事を言ってあげられるか・・・と想像するだけで今でも胸が熱くなります。

そしてまた不幸というものは不思議と重なるもので、母も先月に椅子から転げ落ちて手首を複雑骨折してしまいました。

しかし、骨折した事実を私には一切知らせてくれませんでした。

「知らせると心配してわざわざ神奈川から来ちゃうから・・・」
「お金も無いのに無理して来させたら可愛そうだ・・・」

という親心からだったそうです。

黙して語らずとも伝わる暖かくも深い愛情に、私は心底「この両親の子でよかった」と強く思いました。

私は親に人一倍心配をかけてきてしまったからこそ余計にそう感じる事なのかもしれません。

私は本当に素晴らしいこの両親の元に生まれた事を幸せに感じています。

そして今でもこんな私を暖かく見守ってくれる両親に、心からの感謝と喜びを抱かずにはいられません。

感謝の気持ちはあれど、照れや気恥ずかしさもあって、なかなか言葉にして表すのは難しいけれど、いつかはきちんと面と向かって伝えたいと思っています。

「お父さん、お母さん、僕を生んでくれてありがとう。」・・・と。