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10/10 (Wed)
一昨日の7日、午後6時20分ごろ、オートバイレーサーの阿部典史選手が川崎市川崎区大島1丁目の市道でオートバイを運転中、Uターンしてきた横浜市の運送会社のトラックと衝突し、亡くなりました。享年32歳の若さでした。
ノリック・・・早すぎるよ。
人生までトップスピードで駆け抜けなくてもよかったのに・・・。
店長は車も好きですがバイクも大好きな人なので、このニュースには衝撃が走りました。
セナが亡くなった時も相当ショックでしたが、今回のこの訃報もかなりズシンときましたよ。
ノリックの他にも、私の好きなライダーが次々に消えていくのは、本当に悲しい限りです。
たとえば・・・
黒々とブラックマークを残す激しいライディングが印象的だった喜多祥介。
レースは最後まで決して諦めない、激しい走りが身上の永井康友。
美しく、そして華麗な走りが印象的だった若き新生、若井伸之。
世界の頂点に君臨しうる素質を秘めた孤高の天才、加藤大治郎。
充分な実力がありながら、不運に泣いた苦労人、沼田憲保。
私が好きだった世界と渡り合える資質と才能に溢れた天才ライダーは、なにゆえこうも儚く消えてしまうのだろう。
喜多選手と阿部選手以外はサーキットでの事故で亡くなったのですが、プライベートタイムで呆気なく逝ってしまうというのも何ともやるせない気持ちで一杯になります。
特にノリックは私のGPシーンのド真ん中にいた人ですから、余計です。
ノリックのレースで特に印象深かったのは、デビューイヤーの筑波サーキットでのレースを見た時でしょうか。
コーナーの入り口から出口まで前後輪をドリフトしながら駆け抜けていく彼の姿を見た時は、ある種の戦慄を憶えました。
もはや当時の日本人ライダーの規格からは一枚も二枚も抜きん出ていたそのライディングは、「バイクは一流、ライダーは二流」とある種見下されていた世界のオートバイレースシーンの最高峰で、外国人ライダーと五分に戦える日本人の登場を予感させるに充分の衝撃でした。
そして三角乗りと称された彼のライディングフォームは、人によって好き嫌いがはっきり分かれる独特のもので、ズバ抜けた速さを見せるかと思えば呆気なくリタイヤしてしまう事も多く、その卓越したスピードと脆さから、「速くて危険なライダー」として世界中の注目を浴びるようになりました。
そして世界GP500ccクラスで華々しい活躍をした後、今年から13年ぶりに全日本ロードレース選手権に復帰を果たし、世界を席捲したその走りを日本のステージで再度開花させていた最中の事故でした。
オートバイは身を守るものが何もありませんから、危険な乗り物には違いありません。
最近ではオートバイに乗る人の人口が減少の一途を辿っているそうです。
でも、私は風の音と匂いを感じられるオートバイが好きです。
五感に伝わるもの全てが心地良いオートバイが好きです。
そんなオートバイに乗る喜びを教えてくれた英雄に改めて・・・合掌。
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