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8/16(Wed)
8月13日(日)の深夜、日本テレビのNNNドキュメント‘06というドキュメント番組で、「カナリヤの子供たち~検証・化学物質過敏症~」というタイトルで化学物質過敏症のことを取り上げていました。
取材に時間をかけたということもあり、化学物質過敏症についての実情を非常に分かりやすく伝えていました。
炭鉱ではガス事故を防ぐ為に微量の化学物質に反応するカナリアを連れて行くのだそうです。
そのカナリヤの様に微量な化学物質に反応してしまう子供たちが増えている現状を赤裸々に伝えていました。
校舎のほんのわずかな空気中の化学物質で不整脈や呼吸困難などを発症したり、神経中枢を侵され学習障害や鬱病で登校できなくなる小学生が増えている現実を見るにつけ、今、私たちが本当に何をすべきか深く考えさせられました。
番組内では過敏症になった原因が田畑や街路樹への高濃度の農薬散布、新築の建材に含まれる有機溶剤、その他、家庭用防虫剤などにも含まれる有機リン剤によるものではないかという指摘をされていました。
むしろ空気の悪い都心部よりも田畑が多い郊外地域で化学物質過敏症にかかってしまうケースが多発している事からも、農薬等に含まれる有機リン系薬剤の毒性による暴露である可能性が高いとしています。
番組内では幼くして化学物質過敏症に犯されてしまった子供たちを密着取材していましたが、私は、本当に涙がこぼれそうになってしまいました。
そしてその子供たちはこう言います
「それが体に悪いものだとは知らなかった。こうなる前に知っていたなら、また違った人生を送れたかもしれない・・・」と。
「知らない、知らなかった」ということよりも「知らせなかった、知らせるほどでもない」と判断し、これまで何の対処も取らなかった行政と民間企業の傲慢から来た人災であると私は思います。
「発毛の為のファーストステップ」内の「安全基準という名の危険」にも書いた事ではありますが、毒性のある化学物質であっても動物実験で一定の基準値内をクリアしたものであれば安全性が高い、または安全性が保障されるとして国からお墨付きをもらうことができます。
偉い学者さんや公的機関が認定した「安全性が高いもの」は得てして「無害」という認識をしてしまいがちです。
しかし、人間は10人いれば10人とも違う体質を持っている訳です。
そもそも安全性に基準を設けること自体がおかしいのです。
しかし、国の行政機関は化学的根拠に乏しいという理由だけで化学物質過敏症を病気とは認めていません。
むしろ精神病ではないかという意見まで言う役人もおられました。
まだまだ本当の意味で化学物質過敏症のことや有害化学物質の恐ろしさについて
認識されるには程遠い現状があります。
私はこの番組を見て、心から一日も早く化学物質過敏症で悩む人たちに光が差し込める社会の構築がされる事を祈らずにいられませんでした。
文章であれこれ書くより、一度ご覧頂いた方が何百倍も胸に来るものがあります。
再放送が8月19日(土)24:00よりCSのニュース専門チャンネル「日テレNEWS24」にて放送されるそうです。
お見逃しの方は是非ご覧になって、今後の私たちの進むべき未来について考えてほしいと願っています。
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