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粃糠性(ひこう性)脱毛症とは
粃糠性(ひこう性)脱毛症とは乾燥したフケが毛穴周辺を塞ぎ、バイ菌などが繁殖して毛根が炎症し、脱毛に至るという脱毛症を指します。
発症の原因や抜け毛に至るプロセスは脂漏性脱毛症とよく似ており、場合によってはそれらが複合的に発症するケースもあります。
ただ、脂漏性脱毛症と粃糠性脱毛症のはっきりとした違いは、前者が過剰な皮脂の分泌によるものに対し、後者は頭皮の角質異常により、角質が剥がれ落ち、大量のフケを伴うといったところにあります。
そして、この粃糠性脱毛症もまた、比較的珍しい脱毛症です。
よくフケ症でフケがたくさん出ると、粃糠性脱毛症だと信じ込んでしまう方や、場合によってはフケが多いというだけで粃糠性による脱毛と診断する育毛サロンなどもあるようですが、、多少のフケを伴った状態での脱毛では粃糠性脱毛症とは呼べません。
粃糠性脱毛症はフケがカサブタ状になり、毛穴を塞いでしまうほど大量のフケが異常発生してしまう疾病ですので、「近頃フケがたくさん出るようになった」程度ではまず粃糠性による脱毛にはなりません。
しかし、あまり大量にフケが出続けるようであれば、一度カウンセリングを受けることをお勧めします。
完全に粃糠性脱毛症が進行してしまった場合、または、伝染性の皮膚疾患による角質異常である場合は、頭皮の炎症を食い止める必要性がありますので、最寄の皮膚科での診療が必要となります
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粃糠性(ひこう性)の原因
粃糠性脱毛症は脂漏性脱毛症と同様に、ホルモンのバランスなどによる影響で頭皮の常在菌が異常繁殖し、それが元で脱毛に繋がるものであると言われています。
しかし、なぜ頭皮の常在菌が異常繁殖してしまうのかという原因までは未だ不明のままです。
粃糠性脱毛症はアレルギー症状を持つ方が比較的発症しやすいため、血中の免疫グロブリン(抗体)がキーローガーとなっている可能性も考えられますが、これも推論の余地を出ていません。
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粃糠性(ひこう性)の対策
粃糠性脱毛症の治療には、膠原病に対するステロイド処方のような治療が最も効果を発揮しますが、この方法だと完治するのに時間がかかったり、症状が慢性化するとかえって治療が困難になってしまうといったケースに陥りやすく、決定的な解決策とは言えません。
粃糠性脱毛症は比較的完治が難しい脱毛症ではありますが、安易に薬剤投与するよりも、体内外からのアプローチを根気よく続け、自然治癒力を引き上げることのほうが、完治への近道です。
粃糠性脱毛症を発症した方の多くはフケが大量に発生する為に、フケや角質を取り去ろうとして薬用シャンプー等でゴシゴシ洗髪することが多いのですが、必要以上に洗いすぎるとそれが余計な刺激となり、かえって頭皮の炎症を増長させてしまいます。
ですから、頭皮の炎症が治まるまでは、刺激の少ない天然のシャンプーを使用し、できるだけ優しく洗い上げてください。
また、化粧品や薬品などをむやみに塗布し、頭皮に余計な刺激とダメージを与えない、といったことも大切なことです。
そして粃糠性の脱毛の場合も脂漏性脱毛症の場合と同様に、ビタミンB群を多く含む食材や、食物繊維を多く含む食材を多く摂るように心がけ、脂肪分の多く含む肉類やナッツ類、スナック菓子類は避け、刺激のつよいものはできるだけ避けるよう心がけましょう。
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