当店は日本発毛協会加盟店です |
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髪のダメージを修復する事が本当のヘアケアなのでしょうか?
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〜 健康であるために 〜 |
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◆ヘアケアを考える
ヘアケアというものは、大きく分けて二つの方向性に大別できます。
ひとつは「薄毛・抜け毛」といった育毛・発毛を主眼とするヘアケア、もうひとつは「ツヤや手触り」といった髪そのものの質感の改善を主とするヘアケア、というものになると思います。
発毛や育毛に関しては他のコンテンツで色々と申し上げておりますので、ここでは髪のダメージに対するヘアケア論というものにフォーカスしてお話しようと思います。
まず、毛髪についての簡単な豆知識をおさらいしておきましょう。
毛髪の構造ですが、大きく分けて外側から、キューティクル(毛表皮)、コルテックス(皮質)、メジュラ(髄質)という三層で構成されています。
「傷み」や「ツヤ」に影響を与えるほとんどの部分は髪表面のキューティクルの状態に左右され、「パサパサ感」や「髪の広がり」という保湿力に関してはコルテックスの水分量に左右されます。
頭髪の総本数は約10万本前後で、日本人の髪の太さは70ミクロン〜90ミクロンが平均的な太さであり、硬度は意外と固く、同質量の金属に換算すると真鍮とほぼ同じ固さであると言われています。
そしてその成分のほとんどはタンパク質で構成され、その独自の三層構造ゆえに柔軟性や復元性を兼ね備えた特殊な器官であると言えるでしょう。
また、毛髪は爪と同様、そこには神経も血管もありませんので、一度体外に生成されたら、その組織は固く固形化し、死んだ細胞の集合体となるのです。
ですから、髪そのものには自己修復能力というものは元来備わっていません。
つまり、一度ダメージを受けた毛髪に関しては二度と元に戻る事は無いということです。
最近では気軽に自宅でパーマやヘアカラーができる時代になり、ファッションとして髪を加工することが容易になりましたが、薬剤を髪に作用させることは例外なく大なり小なり髪にダメージを与える事になるのでお薦めできません。
中には「ウチは特殊な薬剤としっかりした技術があるから髪は痛まないよ」などと語っているとんでもない理美容師もいるようですが、それは表面上、髪が痛んだように見えなくさせるトリートメント的な技術を取り入れているだけで、髪が痛まないという事は100%絶対にありません。
そういう上辺のいい所だけを強調するような技術者や店は信用が置けませんので、くれぐれもご注意ください。
何度も申し上げますが、一度痛んだ髪は、何をどうやっても元の健康な髪の状態には戻る事はありません。
どんなに理屈を積み上げても、一度受けた髪の損傷を完全に回復させる事は絶対に不可能なのです。
ですから、髪にダメージを与えないようにする事が本当の意味でのヘアケアではなかろうかと思います。
よく髪へのダメージ軽減を謳った商品が雨後の筍のように次から次へと商品化されて市場を賑わせていますが、基本的に髪のダメージを軽減させるように感じさせるには、髪表面のキューティクルをコーティングし、指通りを滑らかにし、ツヤを与えれば良いだけの話です。
そんなものはダメージ修復とは言いません。ただのごまかしです。
ダメージヘアにいくら栄養与えても皮膜を形成しても、結果として痛んだ部位を切らなければ駄目だった経験は皆さん覚えがあることではないでしょうか?
日本人は「漆黒の黒髪」と呼ばれるように、非常に固く丈夫な毛髪を持つ民族です。
であるにもかかわらず、こうしたダメージケアの商品が飛ぶように売れている現状をもう一度振り返る必要があるのではないでしょうか?
これだけ髪にダメージを与えてしまうのは数々の要因からなっています。
例に出すと
○市販の化学合成界面活性剤入りシャンプーによる蛋白質の変異・変性
○水道水に含まれる塩素による蛋白質の変性、保湿性の劣化
○ドライヤーの過剰使用による過乾燥と熱変性
○ナイロン製ブラシのブラッシングによる静電気と摩擦によるキューティクルの磨耗
○ヘアカラー・パーマ等の薬剤による毛髪全体の損傷
○切れない鋏等でカットしたため不規則に破断した毛先の裂傷
○長時間の結束によるキューティクルの擦傷
○整髪量に含まれるポリマーの剥離に伴うキューティクルの剥離
○太陽光の紫外線による髪表面組織の劣化・退色
etc...
数え上げればキリがありません。
もちろん、これ以外にも髪を痛める原因はたくさんあると思います。
しかし、これらを見て、何か気付かれたことはありませんか?
そうです、どれもほんのちょっとだけ気を馳せれば、事前に避けることができるものばかりなのです。
そしてその大半が文明の進度と共に増えてしまった科学的・物理的要因であることも気付いて頂けたのではないでしょうか?
市販の安価な化学合成界面活性剤入りシャンプーでの洗髪は避け、水道水の塩素を除去し、過剰なドライヤーの使用を止め、帯電するようなブラシは使わずに、極力ヘアカラーやパーマはしないようにするだけでかなりの予防効果は見込めるはずです。
今までの我々は髪に対する正確な情報を知る事も無く、無意識のうちに髪にダメージを与え、事ある度に修復すれば良いという考えでしかなかったように思います。
それは、大手企業が商業ベースで作り上げた「髪のダメージを修復する」というイメージ戦略に起因する間違ったヘアケア論があまりにも一般化し、浸透してしまったことに他なりません。
本当に正しいヘアケアは、髪をダメージ源から遠ざけ、極力傷みを与えないように保護することであり、何か物を付けたり与えたりして対処するものではないという事だけは、声を大にして伝えたいと思います。
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