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最近よく耳にする「スローフード」というのをご存知ですか?
1980年代後半にイタリア北部のブラで始まった国際運動のことで、気軽に早く安く食べることができるファーストフードの反対ということから付けられた言葉なのですが、単に「ゆっくり食べましょう」と、いうのとはちょっと意味合いが違います。
その土地の伝統的な食材を生かした家庭料理や郷土料理を守り、そうした料理に使用する安全で質の良い食材を提供できる生産者を保護、育成しよう…という、東洋医学で言うところの「身土不二」と似た思想のことです。
食というものを栄養学の視点だけであれこれ言い出すと何が良くて何が悪いのか訳が分からなくなってしまいます。
栄養学的に正しければ必ず健康に繋がるという考えはとても危険ですし、何より人間の生理に合っていません。
我々は抽出された栄養素を食べているのではありません。
自然の恵みから得られる食材から栄養を取っているのです。
人間には適応能力というものがあり、寒い気候の場所に住めば寒さから身を守るために適した食材を食べるようになり、またその逆に暑い気候の場所で生活すれば暑さをしのぐために適した食材を食べるようになるのです。
そうして何百年、何万年もかけてその土地の気候風土に合った食材が定着し、それらを生かす郷土料理というものが出来てきたわけです。
つまり、その土地に住む人にとっては郷土料理こそがベストフードであるわけです。
それなのにTVの健康番組で「○○を食べると△△という栄養がたくさん摂取できるので××に良い」などと紹介されるやいなや近所のスーパーからその食材が飛ぶように売れてしまうのが今の日本の現状です。
私は我々が失いかけている大切なものがスローフードにはあるように感じます。
細かい事をここで言ってもキリがないので差し控えますが、やはり日本人には日本人に適した食生活というものがあるのです。
野菜、魚介類などを中心とした和食を基本にする事は、ヘルシーなだけでなく、体質の改善にも役立つだけでなく、髪の生成にも少なからず影響します。
そして、一番肝心なのが「スロー」つまり、しっかりとよく噛むことが大切です。
そして心にゆとりの生まれる「食」を楽しんでほしいと思います。
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